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盛り土が高さ5mになればひとまず作業終了。
これで水分たっぷりのヘドロにフタをし、さらに漬物石を載せた状態が完成した。
次の作業はヘドロの水分を抜く「水抜き」。
ヘドロの上に載せたコンクリートに小さくて深い穴を何個も開け、
スポンジ状の穴が開いたプラスチック製の短冊を埋める。
短冊の頭を地面に出しておけば、地下の水がもの凄い勢いで吸い上げられて出てくる。
200万本も埋めるのでパッとみはネギ畑。
大昔はダンボール製の短冊を埋めたそうである。
(そういえば工事現場でそんなの見た事あるぞ!)

故にこの水抜き工程を「ペーパー・ドレーン」と呼ぶ。

地盤は2週間で2m下がる。
この後にさらに大きめの穴を掘り、今度はを詰める。
地下の水分は砂の部分に集中し、さらに水抜きが出来る。
この工程は「サンド・ドレーン」。

地盤は半年~1年でさらに5~9mも下がる。
これによりヘドロのままだと1000年(!)かかると言われた水抜きが僅か1年で完了。

これだけ厳重に水抜きを行い作った滑走路だが、それでも地盤沈下は無くならない。
羽田空港は地盤沈下が起きる事が前提で建設されており、
そのための素早い対処法も編み出されている。

(つづく)
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