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完全に水抜きされた埋立地に作られた羽田空港の滑走路。
しかしそれでも地盤沈下はゼロとはならない。

滑走路には100x75mというサッカー場並みのコンクリート板が敷き詰められている。
地盤が沈下するとこのコンクリート床が凸凹になる。
その修復のために編み出した工法が「リフトアップ工法」。

コンクリート床には5m間隔で穴が開いていて、その隙間からジャッキを入れる。
ジャッキを使い表面のコンクリート床だけを持ち上げ、出来た隙間にはセメントを流し込む。
セメントは2時間で固まるため、夜間に修理すれば翌朝の飛行に間に合う。

ただ、3次元的な地盤沈下を元通り持ち上げる方法は簡単には割り出せない。
54台のジャッキをセットし、900元多次連立方程式で持ち上げる場所や順番を計算する。
もちろんPCで計算するんだが、1回の作業で3時間計算しっぱなし。
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