路上の話 その４

おじさんが転倒し、私が車を停めて駆け寄るまで数分。
その間、自転車に乗っていたおじさんは
地面に倒れ伏している訳ですよ。
その場に居合わせた歩行者だって１０人は居ましたよ。

何で、誰も助けへんの？

私、こういうのがすっごく気になるんですよ。
善意とか、パフォーマンスとか、そういう事じゃなくて
もっともっと単純な事。
君ら、それで平気なん？って思う。

老人が横断歩道に居たら、青信号でも停車しますよね？
風船が木の枝にひっかかって泣いてる子が居たら、取ってあげますよね？
サンマの塩焼きには大根おろしを添えるし、
朝日が昇れば朝になる。
倒れた人を助ける、っていうのはそれらと同じです。
当たり前の事なんです。

そんな事が出来ない人間だらけだった、というのが凄くイヤだ。

たまに、「ぷう。は凄いねよくそんな事出来るね」とか言われますけどね。
私に言わせれば、そんな事が出来ないほうがどうかしてる。

とても陰鬱な気分になった１日でした。

あ、ちなみにそのおじさんを助けた後、
私は少し離れた位置からケーサツに電話し、
おじさんを保護してもらいました。