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陀羅尼助(だらにすけ)
僧侶が医師であった時代から使われている薬。
空海が行き倒れた僧に与えたという伝説も。
材料はシンプルで、高野山などに自生する「キハダ」のエキスが主成分。
かなり苦い事でも有名で、糖衣錠化の誘いが何度もあったが断っている。

奇応丸(きおうがん)
1500年頃、東大寺に保管されていた太鼓を修理していた所、
太鼓の内側にレシピが書き付けられていた事が判明。
試しに作ってみると様々な病気に奇効妙応があったので名付けて奇応丸。
このレシピを書いたのが誰かは分かっていないが、
1000年頃に日本に来た僧・鑑真が持ってきた「奇効丸」という薬に
名前もレシピも似ているとか。
非常に小さい形状・且つナチュラル素材なので乳児に与えても問題なしという珍しい薬。
関西では誰もが歌える奇応丸のCMだが、実は関東人は知らない。

烏犀円(うさいえん)
富山の薬売りは全国を自由に行商出来る権利を持っていた。
しかしたった一つだけそれを断ったのが佐賀の鍋島藩。
これは当時の鍋島藩は跡継ぎ騒動でごった返しており、
他藩からのスパイ活動を警戒していたから。
そんな鍋島藩が富山の薬売りに勝る秘薬として発展させたのが烏犀円。
元は中国漢方で、使う材料は何と58種。
…さすがに鍋島版烏犀円では10種程度に絞り込まれてますが。
現在では肉体疲労や虚弱体質用の薬ですが、江戸時代は強精剤として徳川家康もご愛用。
「熱いお茶で」飲むのが正しい服用法なんだそうです。
珍しいですね。

俵屋薬(たわらやぐすり)
京都発祥だが詳細は不明の風邪薬。
江戸時代に爆発的に売れ、「俵屋薬を飲ませたのなら往診はいらない」と言われたほど。
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