超流動

モノは、分子で出来ている。
分子と分子の間には「分子間引力」という力がある。
分子間引力のおかげで「摩擦」が生まれる。

ヘリウム
これを冷やすと、特定の段階で性質が大きく変わる。
粘度が完璧にゼロになるのだ。
粘度が低いという事は、摩擦が起きないという事。
摩擦が起きないという事は…他の分子に引っ張られない、という事。
この状態を「超流動」と呼ぶ。
恐ろしいまでにサラッサラの液体になるのだ。

コップに超流動ヘリウムを注ぐと…
超流動ヘリウム同士には分子間引力が働かない。
しかし、超流動ヘリウムは「コップの分子」が持つ分子間引力に引っ張られる。
ヘリウム同士がくっつこうとする力が無く、
コップがヘリウムを引っ張る力だけが働く。
その結果、超流動ヘリウムはコップに引っ張られ、
コップの内壁に勝手にへばりつき、広がり、昇って行く。
最終的には、勝手にコップの外にあふれて行く。

…謎だ！