西洋

日本では昔、「人魚を捕らえ食った人間が不死になった」
「天狗に教育を受けた子供がいる」なんて話がまことしやかに語られました。
ホンマかいな…というネタばっかりですが、これと同じような事は西洋でもあったのです。
例えば…

シチリア島アグリジェント産の塩は他の塩とは違いドロドロに溶け、
また溶けるはずの時は固形のままになる。
火に近づければ解け、水に入れるとパチパチとはじける。

カタロニアにあるカルドナという町には石の様に堅い塩の山がある。
切り崩して量が減っても、雨が降れば元に戻る。

ソドムという場所では綺麗な果物がなっている。
季節を問わず生長するが、熟した実を割ると煙と灰が出てくる。

「逆さソラマメ」という植物がある。
このソラマメは、特定の呪文を唱えながら収穫する事で、
収穫する人間の表情が食べる人間に再現する。
摘む人間が笑いながら「摘む人間の顔と同じ顔で食べよ！」と唱えつつ摘み取ると、
それを食べた人間は日暮れまで笑い続ける。

アルル王国のブールという町にはドロ沼がありますが、
ここの泥の吸着力は非常に強く、堅いものなら何でも吸い付ける。
手足を入れたら最後、切断しない限り引き抜けない。

アルル王国のマルセイユという町にはソラマメのような実をつける樹がある。
しかしこの実のサヤの中には石しか入っていない。

シリア南部に奇跡の聖母像がある。
この聖母像には生身の乳房があり、そこからは母乳ではなく病気を癒す油を分泌している。