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選手村の食堂は、当時のレベルで考えても非常に安かった。
これは食材を仕入れた「日本ホテル協会」が利益を上乗せしておらず、
全国から大量の食材が寄付され、スタッフも給与無しで働いたため。

選手村の食堂責任者は、本業である帝国ホテルのレストランと掛け持ち。
その多忙っぷりは並ではなかった。
ついには愛車のエンジンが悲鳴を上げ、修理に出したが
「オリンピックに使った車なんだ」という一言を聞いて、
修理屋も「お国のために働いた車の修理料金は取れない」と無料にした。

ある日、食堂にインド選手団の専属料理人がやって来る。
(自国からシェフを帯同させる国も多かった)
「インド選手のためにカレーを作りたい。鶏肉と野菜を用意して欲しい」

これを聞いて責任者は
「私たちも本場のカレーを食べてみたい。倍量の材料を用意するので作って欲しい」

3時間後、本場の激辛カレーが登場。
これを褒めると、様々な作り方の秘訣を教えてくれた。
本場の技術を得る、良い機会となった。
ところがこのカレー、日本人スタッフは食べていない。

その全量を、パキスタン選手団のために使ったのだ。

パキスタン選手団は規模が小さく、専属料理人はいなかった。
日本式カレーを出した事もあったが、良い評価は得られなかった。
そこでインド人シェフの作る本物のインドカレーをそのまま流用したのだ。
当時、インドとパキスタンは国交が緊張状態にあり、
「パキスタン選手団のためにカレーを作って欲しい」とは言えない状態だった。
しかし両国の選手団は同じ食堂を利用する事を避けていたため、
これを逆手に取ったのだ。

結局、閉会までの数回、この横流し(?)を行った。
両国にはバレなかった。
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