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戦車についてちょっと予習しておきましょう。

時は第一次世界大戦中の1916年。
歩兵同士の戦闘が基本だった当時は土手や塹壕(溝)があちこちに作られ、
そこからの射撃が主な戦闘方法でした。
塹壕に隠れた敵兵を攻撃する手段は乏しく、どうしても長期戦になりがち。
そんな戦況を打開するためには凸凹した地形を乗り越える能力と
高い位置から塹壕の中を攻撃出来る能力が必要でした。

そんな中イギリス軍が開発したのが人類初の戦車、「マーク1」。
ひし形の車体は凸凹を乗り越える能力が高く、
2.44mの車高を生かしさ高所からの攻撃が可能。
何より当時は未知の超兵器ですから戦意を挫く効果もあった。
ここから戦車の歴史が始まります。

さてさてこの戦車、皆さんは「1組のキャタピラで動く」と思っていませんか。
実はキャタピラというのはキャタピラー社の商標で、勝手に使ってはダメ。
英語ではクローラー、日本語では無限軌道とか履帯(りたい)と呼びます。
(法律用語ではカタピラ)
キャタピラではなく履帯。ここ、テストに出ます。

履帯の短所は音がうるさく地面を傷つける事。
長所は接地面が増える事。
雪の上を歩けば足が沈みます。
しかしスキー板で接地面積を増やせば、重さが分散されるために沈みません。
それと同じ原理で移動しやすくしているのです。




もうひとつ、戦車の仲間についても学んでおきましょう。

不整地を乗り越える踏破能力。
進軍するためにそれなりの最高速度。
撃ち合いに耐える防御力と
敵軍の戦車を破壊出来るだけの破壊力。
それらをバランスよく求められるのが戦車
正面部分の装甲が厚いのが特徴。
逆に上空からの攻撃や歩兵による超接近戦には真価を発揮できません。
また超重量なので燃費も最悪。

簡単な機構による低いコストと高い生産性。
最高速度が早めで輸送能力が高い。
偵察・警戒・運搬と柔軟な運用が出来るのが装甲車
攻撃力や防御力は低めで戦車には太刀打ち出来ません。
(昨今はやや戦車寄りのモノも)
履帯ではなくタイヤを使うタイプも多い。

履帯の移動能力を生かし、移動出来る砲塔に進化したのが自走砲
戦車に似たシルエットになっている場合が多いですが
こちらはあくまでも「砲台」ですので防御力は紙。
射程の長い武器で一方的に攻撃するというのが任務。
連射能力が高い場合が多い。
自走砲が雨あられと撃ちこんだ後に戦車が進軍する、という流れが基本。
砲台の種類によって対戦車、対空などに分類される。


さてここまでをしっかり頭に叩き込んだら明日の日記「戦車・後編」へ続く。
すげーのがいるんですよ。
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