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かつて私は 世界屠畜紀行 という本をご紹介致しました。
世界の肉事情、それもいわゆる屠畜事情を重点的に紹介した本です。

作者は獣が食肉となるまでの道のりは獣を殺すだけに在らず…という考え方から
屠殺という言葉ではなく、屠畜という言葉を使う。私もそう思う。

こんなジャンルを書き記した本は他に無く、非常に面白く読ませて頂きました。
ただ、どーもこの作者…内澤旬子さんは変わった方面に興味を持つ御人らしく、
出した本のジャンルが屠畜と製本とトイレ。
それを知って俄然この人に興味が湧く辺りがぷう。である。えっへん。

で、ようやく探し出して来たのがこれ。

内澤 旬子 センセイの書斎 幻戯書房

こんな出版社初めて見た。
作家や学者先生、書店の「本棚」を精密に報告するという1冊。
書斎を真上から見下ろす俯瞰視点で図にして、
どんな本がどう入っていたかまで逐一報告するのです。
わははははこれはいい。
本棚=その人、という考え方は古くからある。
他人がどんな本棚を構築しているのかはオモシロイですぞ。

本の背表紙が見えるのが嫌いなので全ての本棚に扉がついていて、
それを閉めると本棚が一見壁になる、という作家。

整理能力が皆無で床に資料が散乱、
もはや紙を踏まずに書斎を移動する事は出来ない作家。

本の奥に本、そのまた奥に本…。奥の本の背表紙は当然見えない。
掟破りの三重収納なのに機能するという学者。

対研究者用に超コアなテーマを絞って数年かけて収集→目録化→販売
「本が減る事が求められる本棚」の古書肆。

大変意外だったのは、学者先生の中には(それも結構な数)
本の必要部分だけ破ってあとは捨てる、とか
本を執筆したあとは、執筆資料になった本は全て捨てる、という人がいる事。
それは出来んなぁ。

作者のブログに行くと、乳ガンと闘病中であるらしい。
だがそれすらも興味の対象っぽいのだ。
以下引用。

内澤 「あたしの癌は両方にできてんだから、シリコン一個50万の二倍ですよ二倍。
     取り付け工事代抜きで百万かかっちゃうんですよ」

先生 「そうだったなあ。しかしお腹の筋肉を入れる方法もあるぞ。これなら保険きくし」

内澤 「うんこするのに腹に力が入らない人生(をわざわざ選択する)なんて絶対嫌」

ますますファンになりました。
他の本も探してきます。
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