ひでぇ映画

アイスランド　２０００年　アメリカ

「歴史的大発見なんです！本物のジュラシックパークだ！」
『…その映画なら観たが、みんな殺られちまった』

化石発掘が専門のロバート博士とその妻ジェシカ。
いきなり現れた軍人に連れて行かれたのは…北極点に程近い所に極秘で作られていた刑務所。
どうやら高圧窒素が詰まった岩を壊した時に、内部から大蛇が出て来て所員を襲ったらしい…。
大蛇に襲われ、次々と命を落としていく人々。
ロバートは調査を諦め、服役中の受刑者の力を借り脱出策を練る。
脱出用飛行機の燃料が凍りつくまで、残り１２時間…。

何気なく録画した映画だったんだけど…ひでぇなこりゃ。


悪天候で不時着同然の形で刑務所に到着した主人公たち。
軍人数名と化石発掘やってる人を大蛇退治に行かせるって時点で馬鹿だよね。
てか、２０００万年前の高圧窒素が詰まった岩の中で、２５ｍを超える蛇が生きてたってのはどーよ？
エサは？呼吸は？冬眠は？

外部はマイナス５０度の超ハイテク秘密刑務所。
刑務所内にいるのは

・主人公夫婦
・主人公夫婦を刑務所まで引率した、調査チームのリーダー・ラステン少佐
・ラステン少佐の部下３名(もちろん軍人)
・刑務所の所長
・刑務所の監視チーフ
・刑務所の看守＆警備員＆作業員たち
・受刑者ホセ　大使館爆破犯
・受刑者ベン　イラク人　化学兵器専門
・受刑者ケリー　スーパーハッカー
・受刑者ピーター武器密輸犯
・受刑者ユーリ　武器密輸犯
・受刑者パトリシア　火器に詳しいテロリスト

皆さんならこの登場人物を使ってどんな映画を作りますか？

受刑者の能力を生かしつつ脱出！
…だと思うでしょ？思うよね？

しかしこの映画はそんな予定調和を許しません。
まず軍人たちはうっかり誤射で全滅(ご丁寧に看守＆警備員ズも全て巻き添え)、
受刑者たちを加えて再度脱出案を練るものの、脱出作戦開始３５秒で受刑者ベン・死亡。
早すぎる！
しかも化学兵器専門、とかいう設定は完全に無駄やん！
て言うか化学兵器はおろか薬瓶の影すら出ない。
スーパーハッカーもハッキングどころかＰＣに触りもしてません。
こんな感じで何の設定を生かす事無く、モリモリやられていくメンバー。

ここ５年でワースト３に入りそうな最低映画でした。
同じ大蛇を扱ったＢ級映画「アナコンダ」の方が１００倍マシ。
いったいどこだいこんな映画を日本公開したのは！

やっぱ　アルバトロス　か！